しまなみ離島ツーリング


2006年5月2日〜3日

Member Koyama Yoshinaga

今回は、しまなみ海道から外れた、更なる離島のツーリングを目指します。

5月2日 曇のち晴れ
吉永さんを拾い、東加古川を8時過ぎに出発。まずは、因島の土生港を12時に出航する船を目指し西進します。
加古川BPの渋滞で多少もたつきますが、姫路BPはスムーズに流れます。吉永さんによると、平日のこの時間は
常に渋滞しており、今日は平日とは言え、かなり車が少ないとか。GWど真ん中だと大渋滞でしょうが、今日は学
校があり、ファミリー層は動かないので、GW中のエアポケットのような日なのでしょう。
本日のターゲットは、因島の南に浮かぶ弓削島。すぐ隣の佐島とは橋でつながっていますが、本州に出るには船で
因島へ渡る必要がある島です。ちなみに因島は広島県ながら、すぐ隣の弓削島は愛媛県です。10:20頃、福山
SAに到着。ここまで来れば、土生着も読めることと、弓削島に渡ってしまっては、昼食を摂るところがあるか定
かでないので、ここで早い目の昼食にします。オーダーは、尾道ラーメン。吉永さんは、子ども用の小鉢を持って
きました。何をするのかと見ていると、レンゲでスープの表層に浮いた油をすくい、小鉢に取っています。確かに
良く見ると、スープの上部5mmぐらいは、油が覆っています。これが尾道ラーメンの特徴なのでしょうか。ちな
みに麺は細麺ながら、平べったいタイプでした。
因島へ渡り、大浜PAでも時間調整の後、ICを出た後の島内を思ったより長く走り、土生港に11:30頃着。
事前に調べていた港の駐車場へ。


SHIMAPより

早速、駐車場1Fの船乗り場へ。ガラガラのまま出航。明淡高速船より遙かにお客さんが少ないですが、廃止の様
子はなし。まあ無くなると島と行き来できなくなるので、廃止はありえないでしょうが。20分ほどで弓削島へ上
陸。

 

まずは、島の北側を東進。平地が続きます。島の東端付近が近づいてきますが、海岸線は切り立っていて、道はつ
いていません。南側へ出るには山越えになるようです。FDBにはょっときつい目の坂が続きますが、島自体が小
さいので、ほどなくサミットを超え、南側へ。

  

進行方向を見ると、中腹付近にアップダウンを繰り返す道が張り付いています。海岸線付近は切り立っていて、道
はありません。と言うことは、中腹のアップダウンを行くことになります。南側という事もあってか、斜面はみか
ん畑になっており、人家は殆どありません。地形的には丹後半島の断崖上を行く区間に似ています。距離の割りに
時間がかかりながらも、港付近の集落へ戻ってきました。島の殆どの人家はここへ集中しているようです。集落内
の道路幅は、2mあるか無いかぐらいで、自転車が通るのがやっとの幅です。きっと昔からの町並みのままなので
しょう。島の南西方向に突き出した半島を巡り、島はほぼ1周しました。



橋を渡り、隣の佐島へ移動します。まずは、やや西寄りにある佐島港を目指します。途中、橋の完成予想写真の看
板に出くわします。佐島と、隣の生名島を結ぶ橋のものです。ちなみに生名島は他の島とつながっていないので、
この橋が出来ても、この3島は離島のままです。
因島に近い生名島を先に因島とつなげば良さそうですが、なぜか離島同志を先につなぐようです。政治的な問題か、
はたまた、本土と地続きになるのは(先に島同士をつないで)3島同時で無いともめるのかは、よそ者はわかりま
せん。でも、愛媛県の島が、広島県側とつながってしまうのも、いろいろ問題があるのかもしれません。或いは、
県境なので予算の問題でつなぐ事ができない?
港へ着くと、因島へ戻る船はタイミング良く10分後です。佐島の南側は道路がつながっておらず、1周できない
事は地図で確認済みです。しかし、吉永さんの探検に付き合い島を探検することになりました。更に南下したとこ
ろで、島を西から東へ横切り、東側に出ようとしますが、吉永さんの気まぐれにつき合わされ、島の東側へは降り
ず、北側へ戻ってきます。お腹が空いてきますが、店らしき物はありません。また橋を渡って弓削島へ戻ります。
次の船にまだ時間があるので、海岸でおっさんが2人並んで、カロリーメイトを食べます。朝から曇っていたので
すが、ここでようやく青空が広がります。本日は離島を2島制覇?です。

 

因島へ戻ったあとは、5月1日に開通したばかりの、高速道路の生口島区間を通り一気に大三島へ。民宿「なぎさ」
へ向かいます。晩御飯はご覧の通り。これで1泊2食8,000円です。ふぐ刺しまであります。淡路の福良に、大
島と、海に近い民宿の料理は最高ですね。









5月3日 快晴


SHIMAPより

翌5月2日は、8時過ぎに民宿を出発し、島の反対側にある宮浦港へ。ここに車を置き、向かい側にある大崎上島
へ渡ります。ここの船、前回に来た時に今治から乗った航路です。大崎上島の木江に渡るのですが、何故か木江に
は、一メ目と天満の2港があります。両港の間は3分。すぐ近くのようです。ちなみに、快速船は一メ目に寄りま
すが、フェリーの場合は寄らないようです。我々が乗るのは快速船なので両方に寄港するようですが、どちらで下
りたものか。切符売り場のおっちゃんは、かなり無愛想なので、聞く気になりません。
船はたった4人の客で出港します。大崎上島が近づいてきます。やがて小さな集落の中に船乗り場のようなものが
見えてきます。誰もいません。船はそのまま通り過ぎます。やがて大崎上島に到着。天満港と書かれています。と
言うことは、先ほど通過した船乗り場が、一メ目のようです。バスのように客がいなければ通過するシステムのよ
うです。天満は出港してから2港目と思っていましたが、ちゃんと観察していないと、もう1つ先の宗方まで連れ
て行かれるところでした。ちなみに宗方は、宮浦と同じ大三島の南の端で、宮浦から陸路で行けます。船は隣の島
に渡り、また大三島に戻り今治を目指しているのです。地理を理解して乗らないと、間違えたり、混乱したりしそ
うです。



当初、大崎上島の周回は2時間ぐらいと見積り、11:47の船で大三島に戻ろうかと考えていました。しかし、
昨日の弓削島で想定外のアップダウンがあり、また、FDBということもあり、ロード並みにはスピードが出ない
ことから、この計画は無理そうです。この船を逃すと15:22まで船がありませんが、諦めモードで走り始めま
す。今日は快晴。またアップダウンが弓削島より格段に少ないこともなり、快調に進みます。島の南側にある明石
港付近からは、更なる離島に橋がかかっているのが見えます。これらの橋はみかんを運ぶための農道で無料のよう
です。農林水産省の予算で造れば無料になるようです。しまなみ海道も公団ではなく、農林水産省に造ってもらっ
ていれば・・。向かいの岡村島からは、3つの橋で大崎下島へつながっており、2橋はよく見えています。更に大
崎下島は豊島につながっていますが、その先の橋はまだできておらず、弓削島と同じく離島同士のみがつながって
いる状態です。鹿児島側から開通した九州新幹線のようですね。あと、1橋造ればこれらの島々は上蒲刈島、下蒲
刈島を経由して本土と陸続きになります。ちなみに大崎下島は広島県、岡村島は愛媛県ながら、この県境は3つも
の橋を架けてつないでいます。

 


離島をつなぐ橋

明石港からは、海岸線の道路はなく、山の中腹を巻く道をしばらく行きます。とは言え、弓削島より勾配が緩いの
か、楽にクリアーできます。今日は晴れているので、景色が綺麗です。海沿いのキャンプの脇を通り、島の西側の

 


港へ到着。この付近が島の中心なのか、スーパーや店舗があります。ちょうどランチをやっている店があり、ここ
を逃すといつ昼食にありつけるかわからないので、ここでピットイン。12時前です。この島の周回路は南西部を
除き、海岸線の平坦路なので、坦々と進みます。海老の養殖場が見えれば島の北端。やがて南向きに変わります。
天満港に戻ったあと、その先にある資料館へ行こうと吉永さんが言っていたので、15:22の船に乗るつもりで
のんびり走っていたのですが、ここで気が変わったのか、やっぱり止めようと。宮浦に帰る船は15:22まで無
いのですが、今治に向かう船は13:10過ぎにあります。これを利用し、宗方で下船し、10kmほど陸走すれ
ば、宮浦港に戻れるのです。突然猛ダッシュが始まります。でも天満港までの距離も、船の正確な時間もわかりま
せん。とりあえずFDBで先頭交代しなかがら突っ走ります。30km/hぐらいのフルパワーのペースで10分
ぐらい走ったころでしょうか。沖に船が見えてきました。きっとあれです。快速船なので手ごわいです。追いつか
れたら勝ち目は無いでしょう。木江の町に入ったようですが、漁村特有の狭く曲がった道で、対向車が来れば、タ
イムロス間違いなしです。しかも曲がっているので、見通しが利かない。やがて海の向こうに桟橋らしきものが見
えてきました。もうすぐです。間に合ったと思った次の瞬間、湾が大きく食い込んでいるのが見えました。道はも
ちろん湾に沿って回り込んでいます。これはあまりに痛すぎます。船はもうそこまで来ています。スピードもこれ
以上上がりません。湾を回り込み、数少ない信号を無視し、なんとか港に滑り込むともう船は接岸しています。そ
のまま切符を買わずに浮き桟橋に突入しようとしたそのとき、スピーカーから「竹原行きです」のアナウンスが。
今治行きは行ってしまったようです。が、沖に別の船が停まっているのが見えます。なんと、竹原行きの船が桟橋
を占領していたので、とばっちりを受けた今治行きは、桟橋待ちだったのです。ロスタイムに救われたといったと
ころでしょうか。勿論、チャリを折りたたむ時間も無く、チャリの持ち込み料を払って、船に乗せてもらいます。
「鉄腕ダッシュ」のソーラーカーの旅ももびっくりの乗り込みです。離島の旅の一番のポイントは船の時間。これ
以上は無いスリルと醍醐味を味あわせて頂きました。




大三島の宗方港着。ここまでくれば、本土へは陸続きなので、安心感が違います。落ち着いたところで、旧宗方小
学校を利用した大三島ふるさと憩いの家へ向かいます。木造の校舎を利用した宿舎になっており、泊まることもで
きます。学校の前は海で、来島海峡大橋がよく見えます。吉永さんが建物を物色している間、来島大橋を眺めなが
ら、3年前に親父達と大島の亀老山に登って来島大橋を見下ろしたことなどを思い出します。ちなみにしまなみか
ら帰った翌日、石材店と墓石の打ち合わせをしたのですが、一押しがこの大島産の石。これも何かの縁か。


大三島ふるさと憩いの家


来島海峡大橋

大三島の南端から、宮浦港を目指します。道標には宮浦港まで10kmとありますが、吉永さんがランダムにコー
スを選択するので10km以上は走ったと思います。朝と変わらない宮浦港に到着。大崎上島の探索が完了です。
吉永さんはこれで終わりと思っていますが、最後の仕上げに、生口島の北西にある高根島に向かいます。この島は
生口島と橋でつながっているので、車で島まで乗り入れます。実はこの橋、前回来たときに渡ろうとしたのですが、
どこから橋に辿りつけば良いかわからず、断念した経緯があります。島へ渡る橋があるにもかかわらず、高根島へ
の道路標識が一切無いのです。今回はカーナビのおかげで難なく辿りつきます。でも無ければ、確実にロスするよ
うなコースでした。吉永さんは、あまり乗り気では無いようですが、構わず島に車を置き、時計回りに走り出しま
す。海岸線沿いに埋め立てられたようはな平坦な道が続きます。あっさり1周できそうです。ちなみに橋の周辺以
外は人家は全くなく、見えるのは、みかん畑と、みかんを運ぶモノレールのレールぐらいです。3/4ほど走った
頃でしょうか。急に道が狭くなり、中腹へ道が登っていきます。道の整備が終わっていないエリアに入ったようで
す。ピークを超えると内陸方向に下っていき、海岸と離れます。下りきったところで、海の方から伸びてくる道と
合流します。そちらへ行きかけますが、地図を見ると行き止まり。内陸方向へ再度登っていくしかないようです。
海からの道より車やバイクが次々にやってきてます。どうやらこの先にある造船所からの帰宅時間のようです。流
れが切れたところで、島内部の峠に向け登ります。やがて、高さ制限の標識が。どうやらトンネルがあるようです。
トンネルは車一台がやっとの口径で、出口に向かって下っているのか、出口の向こうに青い海が見えています。ト
ンネル前で記念の写真をパチリ。帰宅の波が切れているうちにトンネルに突入します。トンネルに入ると、なんと
内部の壁は土のままです。まるで淡路の手掘りのトンネルのようです。止まって写真を撮りたいのですが、後ろか
ら車が来ると、かわせないので、一気に走り抜けます。妙な空間のトンネル体験でした。あまり乗り気でなかった
吉永さんもこのトンネルにはご満悦のようでした。トンネルを抜けるとすぐに車のデポ地に。トンネルのすぐ近く
に車を止めていたのでした。



しかし吉永さんの旅はまだ続きます。「るるぶ」でみつけた耕三寺近くのローストチキンの店に向かいます。しか
し、ここまで来てなぜローストチキンなのか。これで終わりかと思ったら、今度はコロッケの店へ。店には芸能人
の色紙に混じって、沢口靖子の写真も貼ってあります。有名な店のようです。吉永さんは早速コロッケを食し満足
そうですが、味の方は、神戸の塩屋の揚げ物屋のコロッケの方が肉が多くておいしいです。そしてコロッケを食べ
終わると今度は塩アイスを食しています。更にこのあと、大浜PAで満を持してローストチキンを食します。2日
間の消費カロリーは台無しです。
今回は離島ばかり4島を制覇しました。また、天候にも恵まれ、青い海と新緑の競演の中の、とても気持ちの良い
ツーリングでした。次のしまなみのターゲットは、更なる離島の大崎下島でしょうか。


 





ホームへ

inserted by FC2 system